α様は毒甘な恋がしたい


「どうして……戒璃くんが……ここに?」

「美心、泣きすぎ」

「だって……」

「今朝ね、ルキが俺にくれたんだ」


 戒璃くんがに手にしていた、小さな紙袋の中。

 涙をこすり、覗き込んでみる。



 シャボン玉セットだ!

 ストローもシャボン玉液が入っているであろうボトルも、2つずつ並んでいる。


「その時ね、ルキが言ってくれたんだ。今まで戒璃に、クリスマスプレゼントなんか渡したことなかったけど。人生で一度だけ、今日だけ特別に、オマエのサンタになってやるって」


「それって……」


「地球人の親たちを見て、子供の人生に口出ししすぎなんだよ。子供の好きに生きさせてやれよってずっと思ってたのに。いざ自分が親代わりになったらダメだ。あれだけけなしていた地球人の親たちより、俺が一番、子供の人生を縛り付けていた。それに気づいた。だから今日で子離れをしてやる。これが俺から戒璃に送る、最初で最後のクリスマスプレゼントだ。そう言って、俺を地球に送り届けてくれたんだ」


 あー、本当に涙が止まらない。

 こんな涙でぐちゃぐちゃな顔、大好きな人に晒したくなんかないのに。


 嬉しいんだもん。

 ずっと会いたかったんだもん。


 ダメだ……

 泣いちゃダメって思えば思うほど。

 笑顔を見せなきゃって思えば思うほど。

 私の涙腺が、どんどん緩んでいっちゃう。