α様は毒甘な恋がしたい


「もう俺様の屋敷にオマエの部屋が出来あがってるって、言ってあっただろーが」

「まさか雷斗さんのお家に住むのって……」



 今日から? 

 そんなすぐに?



「施設長には、俺様の親から話が行ってる。ベテランの子守りもすぐに手配する。施設専属のシェフも住まわせる約束になってるから、今夜は贅沢ディナーになるだろうな」



 いつもは私が作るお粗末な夕飯だから、みんな喜んで食べると思うけど。

 雷斗さんのお家に住むための心の準備、全然できてないんですけど。



 ビクっと肩が跳ね、雷斗さんから逃げるように私の体が横に傾く。

 横に座っている雷斗さんが、私の太ももの隣に手をついたから。



 上半身をひねり、私の顔を覗きこんでくるから逃げ場がなくて。

 困ります、こういうの。

 ワイルドな美顔が近いすぎなんです。

 戒璃くんにしかドキドキしないようにできている私の心臓でも、狭い車の中で迫られたら恥ずかしすぎるわけで……