α様は毒甘な恋がしたい



 4人に連れてこられたのは、寮にある地下。

 だだっ広い、バンドの練習ルーム。


 孝里くんのドラム、祈さんのベース、そして戒璃くんのギターがセッティングされていて。

 私もよく足を踏み入れる場所。

 お掃除をするために。

 特に戒璃くんの置き去りにされたギターは、ピカピカに磨きたくなっちゃうんだ。


 あれ? 

 これは?

 昨日この部屋に来た時には、なかったはずだけど……


 1人が丸くなって寝転がれるくらいの大きさって言えば、想像できるかな?

 小さ目のテントが、部屋の隅に置かれている。


 外は紫で、ラグジュアリーな色合い。

 中はどうなっているのか、全く見えないけれど。



「今日からここが、ハルヒ専用の秘密基地だよー」

「私専用?」

「中に入ってみて。とっても心躍る場所なんだからー」


「さぁ」と、風弥さんに手のひらで誘導され

「早くいけって!」

 急かすように、雷斗さんに背中を押された。


 しゃがみながら入口のビニールをめくり、テントの中に視線を送る。