「それにしてもカザミさ、俺様ん家の屋敷の方が広くて快適だったよな?」
「うちの芸能事務所が用意してくれている寮なので、文句は言えませんよ」
「こんな小さすぎる寮でオマエら89盗と住むなんて、ぜってー無理って思ったけど。美心がいる思うと、なるはや帰宅したくなるから不思議なんだよ、マジで」
「さぁ美心、私の部屋に行きましょう。美心が好きなお香をたいてあげますよ」
「祈だけじゃねぇ。カザミも美心を、部屋に連れ込もうとしてるじゃねーか!」
「美心に聞かせたいとっておきの詩を見つけました。私のベッドに並んで座って……」
「カザミ、オマエキャラ変わりすぎなんだよ! 自分の部屋に美心を連れ込むなって、前に俺様に怒ってきやがったくせに!」
「私だから大丈夫なのです。感情をコントロールできない猛獣と違いますから。分別のある、人の気持ちがわかる、常識人ですので」
「今の全て、俺様へのディスだったろ? あー、マジ頭きた」
「そんなちっちゃなことでキレてばかりだから、子供のころから一つも戒璃に勝てないんですよ」
「カザミ、オマエもな」
「小1で出会ったときは、仲良くしてあげようと思いましたが……」
「俺様達が気ぃ使って声かけても、全然こたえねぇの。目を吊り上げてムスっ。目が合ってもプイっ。年中他人無視。そんなキザった奴だったもんで、はぁ?ってこっちもなるじゃん! そのうえ成績もスポーツも、毎回1位かっさらいやがってさ」



