α様は毒甘な恋がしたい


 戒璃くんと出会ったあの日。

 私がオメガフェロモンを放ったせいで、戒璃くんは理性を失った。

 好きでもない私を『運命の番』と勘違い。

 そして私の首を噛んだ挙句、彼は私を捨てた。


 そう思い込んでいたけれど。

 真実は違ったんだ。

 戒璃くんはずっとずっと、心の中で私を思い続けてくれていたんだ。


 それなのに私は勝手に勘違いをして。

 私を捨てた戒璃くんを、恨んで、憎んで……



 なんで戒璃くんは、私なんかを好きになってくれたの?

 もっと心の綺麗な人は、この世にたくさんいるでしょ?

 それなのに……



「俺は七星美心が嫌いだ」


 はっきりと言い切ったルキさん。


「オークションであの女を売り飛ばそうとしたのだって、二度と戒璃の前に現れて欲しくなかったからだ!」


 あら声を汗と一緒に飛ばしている。


「俺は天界に帰るよ。ルキ、それでいいでしょ?」


 えっ?