「あら、気がつかなかった? このカメラは乗っ取られていたのよ。さりげなく私が操っていたの」
「そんなこと、できるはずが……」
「見くびらないで。私は人間だけじゃなく、機械の心だって奪うことができるんだから」
いのりさんはポニーテールを揺らしながら、キュートにウインク。
それを見た雷斗さんは、オーナーよりもイライライラ。
「くっそ。全部自分の手柄にしやがって。俺様が電気系統をいじって、俺様たちに都合よく動くAIを組み込んでやったっつーのに」
こぼしたのは小声でも、明らかに怒り模様で。
「俺様をほめるなら、全力で誉めろよな。後で文句を言いまくってやるんだからな」
納得がいかない顔で、歯同士をガジガジとこすり合わせている。
祈さんと戒璃くんは、遠いところにいる私たちの声をどうやって聴きとっていたんだろうって不思議だったけれど。
このカメラ達のおかげだったんだ。



