「私は絶対に、この犯罪を世界中の人に伝えてみせますから。私を買った男に監禁されたとしても。二度と太陽を拝めない地下に閉じ込められたとしても。犯罪者の皆さんの顔は、ちゃんと覚えましたから。脱獄して、いつか絶対に警察に逮捕してもらいます!」
「ハハハ。オメガのキミに何ができると言うんだい? キミが住むわが屋敷のシークレットとセキュリティーは完璧さ」
それでも必ず、私はオメガ売買の実態を世界中の人にわかってもらわなきゃいけない。
ハルヒの頃から続いているオメガ売買の歴史は、断ち切らなきゃいけない。
私の中に前世の記憶が残っているのは、この使命を全うするためだと思うから。
「このオークション会員は、国を動かすトップアルファでばかりだ。オメガのあんた一人が吠えても、誰も信じない。国民が信じるのは、我々成功者の声なんだ」
……っ、確かに現実はそう。
ひるまず、声を上げ続けなくちゃ!
「確かに私は、ただのオメガで……」
「俺様からしたらな、犯罪に手を染めてるオマエらなんて、成功者でも何でもねーんだよ!」



