α様は毒甘な恋がしたい


「ってか、おまえのために今日だけで2回もこの力使っちゃったんだぜ。あとでネチネチ説教食らうのは俺様なんだからな」



 ひぃあ!

 雷斗さんの腕が、私の首に巻き付いてきた。

 私のほっぺに当たりそうなほどの至近距離に、背筋が凍りそうなほど綺麗なワイルド顔が迫ってる。



「責任もって、俺を慰めろよ。美心(みこ)



 今度は真横から、八重歯キランで私の顔を覗き込まれちゃって。



 あなたの口から放たれる言葉の全てが、意味不明の理解不能な難解問題なんです。

 明らかにバグってる距離感も、なんか無理なんです。

 とりあえず、私の首に巻き付いている腕を離してください。



 拒否反応を行動で示せばいい?

 言葉で説得すればいいの?



 どうすればいいのか、わからなくなってしまった私。

 そんな私にとてつもないパワーをくれたのは、天にも届きそうなほどの叫び声だった。



「キャー! 噴水の中に、雷斗様がいる!」



 えっ、バレた?