α様は毒甘な恋がしたい

 私の力強い訴えに、ざわつきだした客席。

 ――この転入生、何を言っいてるんだ?

 ステージ中央の私に突き刺さるたくさんの目は、好意的ではない。

 明らかに文句を言いたげだ。


 睨んでくる人、オーバーに溜息を吐く人もいて。

 さっきまで私にエールを送っていたクラスメイトたちも、不機嫌そう。

 友達とコソコソと話を始めてしまった。



 こっ、怖い。

 怒りが溶け込んだたくさんの目が、私を捕らえている。

 怖すぎて、首にたれる冷や汗が止まらなくなっちゃった。


 でも、ここでひるんじゃダメだ!

 私一人の小さな声を届けるチャンスは、今しかない。

 世界の常識をひっくり返すという夢。

 生半端な覚悟じゃ、絶対に叶えられないから!


 マイクをぎゅっと握りめ、表情筋に力をこめる。