α様は毒甘な恋がしたい

「美心ちゃんは、みんなに伝えたいことがあるんでしょ?」


 祈さんのコソコソ声に、目を見開いた私。

 なんのこと?と、戸惑ってしまう。


「オメガを救いたい気持ちは、私も同じなの」


 祈さんも?


「あなたの想いを全世界に響かせるチャンスは、今しかないのよ」


 真ん前から祈さんの真剣な目に見つめられ、私の心臓がドキリときしむ。


 私は強く思っている。

 変えたいって。

 オメガ差別が蔓延している、この世界を。


 でも一般人の私一人が声を上げたところで、耳に届くのなんて数人程度。

 オメガ差別反対と、熱を込めたメッセージをネットに書き込んでも、効果はなしだろう。

 オメガを毛嫌いしている人は、読んでくれないと思うし。