α様は毒甘な恋がしたい


「フフフ、ありがとう。私と孝里(こうり)は準備OKなの。実は放課後前の6限の授業をさぼっちゃった」

「祈さまの舌ペロ、萌えカワ~」

「さぼり最高!」

「問題はね、八神(やがみ)生徒会長と双子アイドル。真面目に授業を受けてたんだもの。今すぐ準備をさせるから、みんなはペンラを祈ピンクに光らせて待っててね」


 満足そうに、暗幕から顔を引っこ抜いた祈さん。

 今度はステージの反対端にいる私たちを、ジロっ。

 目を細めながらロックオン。

 ムーっと唇を突き出し、人差し指をクルクルクル。


 えっと、このハンドサインは……?


「ライブの準備、(まき)で急げってことですね」

 風弥さんは頷きながら、眼鏡をクイっ。


「わかったよ。ダンスの立ち位置確認してやるっつーの」

 雷斗さんはダルそうな顔で、髪をかきむしり。


 八神先輩は白い歯を煌めかせ

「ギターのチューニングをしてくるね」

 私を見つめニコッ。


 そして私に背を向けると、3人一緒にステージ中央に向かって歩き出した。