α様は毒甘な恋がしたい



「オマエが働いてるファミレスは、うちの五六(ふのぼり)グループだ」



 はっ、確かに!

 メニュー表に小さく書いてある。

 FUNOB……なんちゃらって。



「でっでも……」

「店にはすでに別の人間を手配した。オマエが今すぐやめても、何一つ問題はない」



 腕組みをして、仕事ができる社長みたいドヤな顔を飛ばさないで。



「とりあえず数日分の必要なものをバックにつめて、俺様の屋敷に引っ越しな」



 もしかして、施設も出るってこと?



「そっそんなの困ります!」

「オマエ専属のメイドもつけてやろう」



 いや、そういうことじゃなくて……



「だって私がいないと、小さい子たちが夜寝むれなくて。家事だってしなきゃいけないし……」

「子育てのプロが必要かってことか。エキスパートを数人送り込めば、子供もすぐなつくだろう」



 お金持ちって、なんでも解決できちゃうの?