α様は毒甘な恋がしたい


 あっ、今思ったでしょ? 

 かなり地味な生き物だなって……

 ひどいよ、グスン……その通りだけど……

 
 わわっ、話が脱線しすぎちゃったから戻すね。



 仲間と幸せに暮らしていた僕たちだったけれど、外部に天敵はいた。

 人間だ。


 誰だよ、幻の珍獣探しブームなんて起こしたヤツら。

 学校のグラウンドぐらい小さな僕らの里ですら、1週間おきくらいに人間たちが荒らしに来たんだ。


「あれ? この場所、先月探さなかったか?」

「木ばっかで、どこも同じに見える」

「方角すらわからなくなった。俺らの家はどっちだ?」


 虫取り網を片手に困り果てている人間を、穴の中から眺めては

 人間って、記憶力が悪すぎる種族だな。

 道に迷って、林の中でミイラにでもなっちゃえ!

 僕は心の中でわめいていたっけ。