α様は毒甘な恋がしたい


 僕は警戒心が強い。

 それは前世から引き継いでいる。


 僕がツチノコだった頃、人が住めないような林の中が僕らの里だった。

 今思い出すと、グラウンドの400メートルトラックぐらいの狭さだったんじゃないかな?


 妖精が木々の間を飛び回っていそうなほど、綺麗なところで。

 生い茂る木々の葉が、太陽の光でエメラルドに煌めき。

 色とりどりの花々が咲き誇る。

 透き通る池のおいしい水でのどを潤しては、木にぶら下がる甘い果実をパクり。

 里に住むツチノコたちはみんな仲良しで、自由気ままな快適生活を送っていたんだ。


 僕たちの見た目?

 えっと……

 体長20センチほどの、肩のり手のひらサイズ。

 土に同化できちゃう茶色いボディだけど、まっ平らなお腹はシルクホワイトで。

 ヒョウタンを半分に切ったように、頭と背中が盛り上がり。

 短めでチャーミングなしっぽがヒョコン。