五六風弥と雷斗が、美心を避けている?
どういうこと?
記憶喪失になる前、美心は五六兄弟と付き合っていたはず。
双子アイドルの豪邸に住み、あの二人に可愛がられ、溺愛されていただろうに。
俺と美心の番関係を解消した直後、あの二人が美心の首を噛んだと思い込んでいたが……
もしかしたら……
確かめたい。
今すぐに。
長い黒髪で隠れた美心の首に、新たな噛み跡が刻まれているのかどうかを。
何かに取りつかれたように、スッと立ち上がった俺。
ベンチの後ろに回りこみ、美心のもとへ。
「ちょっとごめんね」
「えっ?」
戸惑う美心の返事すら待たず、美心の髪を自分の手にすくい乗せる。
美心のうなじを確かめたくて、綺麗な黒髪を片がわの肩に流した。



