「運命の番なんて、小説の中だけの話でしょ?」
「どう思う?」
「エリートアルファ様に狙われてっていう小説が、私は大好きなの。でも運命の番として結ばれているカップルなんて、現実世界では聞いたことないよ」
「俺が美心に証明してあげるよ」
「証明?」
「小説よりも現実恋愛の方が、極甘だってこと」
「ななななな、なんかパニックになってきちゃった。いいいいいっ……いったん落ち着こう!」
「俺は落ち着いてる。俺の心音、聞きたい? どうぞ。俺の胸に耳を当ててみて」
「むっ無理だよ! 戒璃くんの胸に頬っぺたギューとか」
「コートを着てたら、心音なんて聞こえないか。待ってて、今脱ぐから」
「チャック下ろさないで! 凍えちゃうよ! 私だってキュン死しちゃう!」



