α様は毒甘な恋がしたい


 満開の笑顔が俺の前で咲き誇っている。
 
 真ん丸な目がキラキラして見えるけど。

 瞳の中にお星さまでも飼ってるの?

 喜んでる姿、可愛すぎ!

 もっと俺に、心を開いてもらうためには……


 「ただし、条件がある」

 「えっ? 条件?」

 「俺に敬語はやめて」

 「でも、戒璃さんは私より年上だし」

 「生まれが数か月の違いなんて、同い年みたいなものでしょ」

 「……えっと……違うような」

 「あと、戒璃さんって呼ぶのもやめて」

 「じゃあ……戒璃……様……?」

 「様?」

 「ひゃっ、睨まないでください」

 「敬語をやめてって言ってるのに、まさかの『様』づけって」

 「推しアイドルのウチワに印刷されたような、綺麗な顔をしているから……」

 「ブハッ、何それ」


 あっ、つい吹いちゃった。

 堪えられなくて。

 美心が、思いもよらない可愛いことを言うから。