「コソコソ話を聞いちゃいました。クリスマスにわがままを言うのはやめよう。前みたいに美心ちゃんが悲しんじゃうからって。美心ちゃんが喜んでくれるように、クリスマスはシャボン玉を思い切り楽しもうねって、みんなで頷いたりもしていて……」
「……」
「柱の陰に隠れて盗み聞きしていたんですけど、私、耐えられなくなってしまって。子供たちの優しさが嬉しくて、こんな小さい子に気をつかわせてしまっている自分が情けなくて、涙が止まらなくなっちゃって……」
「泣いたんだ、子供たちに見られない場所で」
「やばい。思い出したら、涙が出そうになっちゃった。ひっこめなきゃ!」
「なんで? 泣けばいいのに」
「あの子たちが私のために、楽しい時間を作ってくれているんです。泣いたりなんかしたら、みんなの優しさを台無しにしちゃう」
「……」
「なので今日だけは、あの子たちの好きなように、この公園で遊ばせて欲しいんです。お願いします。この通りです」



