α様は毒甘な恋がしたい


 「わが子は優秀です。優秀な子に育て上げたのは私です。最高の親でしょ? 誉めて誉めてって。ほんと最低だよ、毒親って」

 「酷い親がいることもわかっています。でも……」

 「でもなに?」

 「あの子たちは、優しいお父さんとお母さんのに愛されながら、暮らして欲しかったな」

 「今、シャボン玉を吹いている子供たちのこと?」

 「みんなまだ、小1から小3なんですけど。聞いちゃったんです、数年前に。私や大人に見つからないように、小さい子たちだけで輪になって」

 「なんて言ってたの?」

 「パパとママをくださいって、サンタさんにお願いしてみようよって」

 「……それは」

 「あの子たち、まだ幼稚園児だったんですけど。自分のくつ下をベッドにぶら下げて。お願い事を書いた紙を忍ばせて。サンタさん来るかなって、ワクワクしながら眠りについて。でも現実って、残酷じゃないですか」

 「そうだね」