α様は毒甘な恋がしたい



 唇をかみしめながら、弱弱しく揺れる彼女の瞳。

 今にも泣きだしそうで、俺は言葉に詰まってしまった。



 「美心ちゃ~ん、一緒にシャボン玉吹こうよ」

 遠くから、小1くらいの女の子に手を振られ

 「ちょっと待ってて。今、大事なお話をしてるから」

 彼女が慌てて貼りつけたのは、優しお姉さん笑顔。


 「わかった~」と女の子が背を向けた直後、泣き出しそうな顔に戻っていて……


 今俺が心無い言葉を突き刺したら、ハートが粉々になってしまうのかな?

 彼女の涙は見たくない……なぜか。


 俺は彼女に対し、キツすぎた態度を弱めた。

 地球を破壊すれば、人間一人の悲しみなんて、どうでもいいはずなのに。