α様は毒甘な恋がしたい



「こうちゃん! 今日はお仕事で、高校はお休みじゃなかったの?」


 クラスメイトから飛んできた質問。

 孝里くんは真ん丸な瞳のまま舌を出し、テヘっ。


「どうしても美心ちゃんに伝えたいことがあって。仕事の休憩時間を巻き巻きにして頑張っちゃったんだよ」

孝里(こうり)は本当によく頑張りましたね。いつもなら休憩ごとに、自前のテントに潜り込んで……」

「ちょっと、いのりん! 今は僕の話なんかどうでもいいでしょ!」

「フフフ、焦っちゃって。うちのドラムってば世界一可愛いの~ 国宝級なの~」

「いのりん、僕のほっぺをスリスリしないで! それをしてもいのは、僕がどうしても起きない朝だけって約束でしょ!」

「だってうちの孝里、ほっぺがスベスベなんだもの。きもちいいんだもの」


 大人気バンドメンバーのいちゃつき。

 贅沢シチュに反応しない生徒は、どうやらこのクラスにはいないらしい。
 
「89盗の寮に行けば、そんな蜜甘シチュを拝めちゃうってこと?」

「孝里さまと祈さまの絡み、尊すぎ~」と、みんなニマニマ。