α様は毒甘な恋がしたい


「うんうん。私、美心ちゃんの双子の妹になる」

「オマエ、七星と顔似てなさすぎ」

「今日からちょっとずつ変形して、卒業するころには美心ちゃんみたいに目がグリグリになってる予定だよ」

「両手ピースうざっ。血もつながってないのに、どういう原理の顔面変化だよ」

「はなし脱線してるよ」

「美心は俺らと同じアルファなんだし、困ったことがあったら遠慮なく言えよ!」

「あっ、勇大(ゆうだい)が女にカッコつけた。めずらしー」

「こっ、ここにいる全員が思ってることを、俺がわざわざ代弁してやったんだろーが!」

「美心ちゃんを励まそうとして、どや顔作っちゃったんだよね。勇大がイケメンぶったこと、許してあげる」

「なんで田村は、上からなんだよ!」

「クラスメイトと家族ごっこするとか、うちのクラス最高じゃね?」

「ほんとだね、アハハハ~」


 自分の席に座る私を包み込むように奏でられている、たくさんの笑い声。

 クラスメイトの会話を、キョトン顔で聞いていたんだけど。

 あまりに心地よくて、気づいたら私もクスクスと笑い声を漏らしていた。