α様は毒甘な恋がしたい


「やっぱ話してくれないじゃん。僕、整形する! 89盗としてステージに立てないくらい、残酷な顔に変えちゃう! 指名手配犯のビラを持ってって、この顔にしてくださいって」

孝里(こうり)が警察に捕まっちゃうでしょ?」

「戒ちゃんは、僕に手錠がかけられてもいいんだ」

「なっ、なにそのぶっ飛んだ発想……」

「刑務所に入っちゃうんだよ! 世界中の人の心を盗むっていう、戒ちゃんの夢が叶わなくなっちゃうんだよ!」

「顔近いから。俺を責めすぎだから。はぁ~孝里に降参。わっかった、話すよ」

「で? 最近戒ちゃんがおかしいけど、なにがあったの?」

「数日前にね、壊されたんだ……」

「何を?」

「生徒会室のドア」

「はぁ? そんな酷いことしたのは、どこのどいつ?」

「それは……双子アイドル……」

「もしかして、五六(ふのぼり)風弥(かざみ)雷斗(らいと)?」

「……そう」

「またあいつら? 僕たち89盗の方が世間に受けてるからって、絶対にひがんでるよね。学園ですれ違っても睨んでくるし。で、大丈夫だった? 戒ちゃんはケガしてない?」