α様は毒甘な恋がしたい



 噴水のように湧き上がる羞恥心。


「キャァァァ!」


 クマに襲われたような金切声で、思い切り叫んでしまいました。


「叫ぶな。耳いてーんだけど」


 ぶっきらぼうな声を出した割に、なんで私を離してくれないの?



 両掌に力をこめ、私は彼の胸板を押す。

 勢いよく上半身をおこすことには成功した。

 でもまだお尻は池の底にべたりで。


 危険人物からは離れるべき!

 お尻を引きずりながら、私は後ろにズリズリズリ。



「オマエさ、なんで俺様から逃げてんだよ」



 自分を俺様呼び? 

 睨まれてる。

 ドSヤンキー確定だ。



「アハハ~ スリル満点だったな。やばっ、めっちゃ楽しい」



 噴水の底に尻もちをついて、いきなり笑い出したんですけど。

 ハイテンションで水を掌で叩いてるから、こっちに飛んでくるよ、水しぶきが。