α様は毒甘な恋がしたい



「八神戒璃、よーく聞けよ」



 雷斗さんが、離れたところに立つ戒璃くんに人差し指を向けた。

 風弥さんも敵意むき出しで、眼鏡の奥から鋭い眼光を突き刺している。



「私たちはオメガフェロモンにあてられなくても、七星美心を愛おしいと思っています」

「番関係にアグラをかいていたオマエより、愛が深いんだバーカ!」

「おっ俺は……」

「美心、八神戒璃に伝えておきたいことはありませんか?」



 苦しそうに顔を歪める戒璃くんが、戸惑いの目を私に向けている。

 どっ、どうしよう。

 戒璃くんに捨てられた悲しみは、風弥さん達が生徒会室に来る前にぶつけてしまったし。

 これ以上、ひどい言葉で戒璃くんを傷つけたくない。