α様は毒甘な恋がしたい



「美心に危害を加えるなんて、許せませんね」

「エレベーターでの生徒同士の朝の親睦会も、まだお開きになってねーし。八神戒璃、締めに一発殴らせろ!」



 ズカズカと大股で歩き出した雷斗さん。

 狂犬の様に歯をガチガチさせ、戒璃くんの胸ぐらを掴んだ。



 戒璃くんは、どうして抵抗しないの?

 悲しそうに瞳を揺らして、うつむいたままなの?

 二人を同時に蹴り倒しちゃうくらい、強いんでしょ?



「八神戒璃、歯を食いしばれ!」



 あっわわわ……

 顔の横まで上げた雷斗さんのげんこつが、臨戦態勢に入っちゃった。

 このままじゃ、戒璃くんが殴られちゃう。

 私が何とかしなきゃ!