「戒璃くんがテレビの中で女性に優しさを振りまくたびに、週刊誌で熱愛報道がのるたびに、心が引きちぎられそうになるくらい痛かった。
でも、ちゃんとわかってる。
戒璃くんのせいじゃない。
こうなったのも、私が抑制剤を飲んでいなかったせい。
戒璃くんは間違いなく被害者で。
好きでもない私のフェロモンに誘惑されただけで。
そもそも、オメガの私がこの世に存在していること自体が罪で……」
「おっ、俺はオメガが劣っているなんて思ったことは一度もないし。あのとき……」
「……もう限界なの。
どれだけ左手の薬指を噛んでも、心の痛みはごまかせないの!
ハートに襲い掛かる激痛には、耐えられないの!」
……消えたいよ。
オメガとしての劣等感から解放される術は、それしかないんだから。



