α様は毒甘な恋がしたい



 風弥さんは仰向けで、雷斗さんはうつ伏せ状態。

 激痛を堪えるように歯を食いしばり、手でお腹を押さえている。


 「や~が~み~か~い~り~! きさま~~!!」


 呪い殺しそうなほどの敵意を瞳に込め、戒璃くんに突き刺した雷斗さん。

 壁に手をつき、なんとか立ち上がろうとしているけれど。

 膝が伸び切る前に、力尽きてしまったんだろう。


 「っ……ちくしょう!」


 金髪を振り乱しながら、再びエレベーターの床に倒れこんだ。


 はっ!


 なんで私は、突っ立っったままぼーっとしているの? 

 痛みに悶えている人たちが、目の前にいるんだよ。

 一刻も早く、雷斗さんと風弥さんの手当てをしなきゃ!