α様は毒甘な恋がしたい



 本日二回目。

 双子アイドルからの壁ドン。

 
 私の背後には、エレベーターの壁がそびえたち。

 前には真剣な瞳を揺らす、大人気アイドル二人がドドーン。


 横から逃げたくても絶望的で。

 二人とも私の顔の真横に綺麗な手をつき、一切の逃走ルートを断ち切っている。


 壁ドンから奇跡的に抜けだせたとしても、結局はアウト。

 止まったままのエレベーターから、外に逃げるすべはない。



 「まぁとりあえずは、八神戒璃と美心の番関係をこの場で解消しましょうか」

 「だな。あいつを地獄に突き落とす絶好のチャンスなんだ。逃すわけにはいかねーし」


 えっ、待って! 


 「美心、目をつぶってください」


 まだ心の準備が!
 

 「痛いことはしない。すぐに済む。俺様の顔面思い浮かべながら、心臓に手を当てて悶えてろ」


 戒璃くんとの思い出が、消されちゃう!

 大好きな人との唯一の繋がりが、綺麗さっぱりなくなっちゃう!