α様は毒甘な恋がしたい



 「俺様と番う道を、もちろん選ぶよな?美心」


 右の肩に手を乗せないで、雷斗さん!


 「平等に半分こは慣れっこですが、こればっかりは譲りたくありません。私だけのものになってください、美心」


 左耳に低いイケボを吹きかけないで、風弥さん!




 甘さと恐怖に追い詰められた時だった。

 「バン!!」
 
 エレベーター内に響いた、ビクッと目を閉じてしまうほどの大きな音。

 どうやら私の顔の両横には、血管が浮き出た綺麗な手のひらが2種類いらっしゃるらしい。


 壁に穴が開いたのでは?

 背を壁につけたままキョロキョロしてみたけれど、小さい風穴すら開いていない模様。


 おしい!

 ド派手に大穴が開いていたら、エレベーターの外に逃げられたかもしれないのに……って。


 うっ、無理!

 なんか無理!



 私が火照る顔を横に向けた理由を、お答えしましょう。

 目の前から突き刺ささる4つのレイザービーム。

 その熱に、私の瞳がとかされそうになってしまったからです。