α様は毒甘な恋がしたい



 戒璃くんに対する愛情と憎悪。

 グチャグチャなどす黒い感情に、私は死ぬまで襲われ続けるの?


 楽になりたいの。

 嫉妬まみれの憎しみを、ごっそり捨て去りたいの。


 抜けだしたいよ。

 毎晩布団にもぐって、左手の薬指を噛みながら、大粒の涙を流す日々から。



 「本当につらいです……戒璃くんと番関係でいるのは……」


 いっそ縁が切れれば……

 彼との繋がりがなくなれば……


 『いつの日か、戒璃くんが迎えにきてくれるかも』

 なんて、無駄な期待をすることもなくなるのでしょうか?





 私の頭の上、ゴツゴツした手のひらがのっかった。

 頭皮に伝わる熱が温かくて優しくて、引き寄せられるように視線を上げる。


 なんで雷斗さんが、辛そうな顔をしているの?

 風弥さんも、私の心の痛みを肩代わりしていくれているかのように、唇をかみしめているのはなぜ?