α様は毒甘な恋がしたい



 「フフフ。逃げられてしまいましたが、今のは私たちへの挑戦状ですか? キュートなプリンセス直々に戦をしかけていただけるとは光栄です」

 「大嫌いになってみろよ。俺様の魅力で、大好きに変えてみせるから」


 なぜか二人とも、嬉しそうにニヤついている。



 大人気アイドル様って、ほんと難解。

 24時間、王子様っぽいことばかりしている甘い生き物なの?

 一緒の空間にいるだけで、絶叫ジェットコースターに乗りまくったような疲労感に襲われてしまうんですけど。




 壁づたいに逃げながら、エレベーターのドア付近までたどり着いた私。

 非常停止ボタンを見つけ、神にすがる思いで手を伸ばす。

 届いた!

 このボタンを押して、先生に助けを求めて……


 「美心はつらいんだよな?」


 ……えっ?

 いきなり何?