α様は毒甘な恋がしたい



 転入初日から遅刻なんて失態、絶対に回避したいよ!

 でっでも……


 「わっわわわ……わたし……別のお仕事がいいな……」


 例えば……

 お二人が持ち歩くハンカチに、名前を刺繍することとか。

 たくさんの子供たちと一緒に過ごしていたから、裁縫は得意で……


 「オマエと戒璃の(つがい)関係、世間にバラすけどいいわけ?」


 そっ、そんな切り札出されちゃうと、従うしかなくなっちゃう。



 はぁ~しょうがない。

 覚悟を決めよう。

 重い足を何とか動かして、雷斗さんの胸に……



 「雷斗、強引な男は嫌われますよ」

 「痛てーなカザミ。腕引っ張んな!」



 ふー、よかった。

 風弥さんが雷斗さんを私から遠ざけてくれました。

 さすが常識をお持ちの冷静沈着王子。

 頼りになりますね。