イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない



「ああ。母さん、今では依茉の手紙が楽しみだって言ってたよ」

「そっかぁ。そうなんだ……嬉しいな」


 依茉の顔が、パッと花が咲いたように明るくなる。


「ねぇ、慧くん。来週の期末テスト頑張ろうね」

「うん。頑張ろう」


 俺たちは微笑み合うと、止まっていたペンを再び走らせる。


 諦めたら、そこで終わりだから。


 明けない夜はないように、両親にもきっと彼女とのことを認めてもらえる日が来ると信じて。


 俺は、諦めずにこれからも依茉と共に努力し続ける。