う、うそ。いくら兄妹でも、それだけはやめて……! 「ちょっ、ちょっとお兄ちゃん! 虫はもうどこかに行ったから。本当に大丈夫!」 「そうなのか? 大丈夫なら良いけど。依茉、何かあったらすぐに呼べよー?」 「うん。ありがとう、お兄ちゃん」 ようやくお兄ちゃんが脱衣所から出て行く気配がし、胸を撫で下ろす。 ああ、ヒヤヒヤした。 まさか、お兄ちゃんが心配してわざわざ来てくれるほどの大声を出してしまっていたなんて。 ああ。でもわたし、明日学校で三原くんにどんな顔して会えば良いんだろう……。