外の世界に初めて出る瞬間。
この重い扉の向こうには、私でも受け入れてもらえる景色はあるんだろうか。
扉を開けて待っていてくれたおじさんの前を通って、借りたガバガバのサンダルの音を鳴らしながら外に出た。
連れ去られた時は、混乱してただ怖くて外の景色なんて見ていなかったけど、今落ち着いて外を見ると、ひしめき合う家の間から見える雲ひとつない朝焼けのオレンジ色と青色のグラデーションの空に見入ってしまう。
思わず目を閉じて息を吸い込みたくなる澄んだ空気で、どの家も明かりが消えているから、明るい星はまだ見える。



