聞いたことがある。 私に名前がないと分かって、おじさんがつけてくれた時に聞いた、由来。 「ネーミングセンス良いな。優衣ちゃんは喜んでたか?」 「これ言う必要ありますか?」 懐かしく私には良い思い出なのに、おじさんの顔は険しいまま。 おじさんには良い思い出ではなかったんだろうか。 私にとっては、おじさんと過ごした日が十六年で一番楽しくて幸せで、もっと生きたいと思えた大事な瞬間。 おじさんも同じ思いだと、舞い上がって勘違いしていたみたい。