警察や少女の親は、俺の存在を突き止めただろうか。
俺の家を特定して、捜索に入られるかもしれない。
そんなソワソワが大きくなってきて、食欲は当然ない。
でも何か食べないと、瞬時に力が出ない。
「…うどんにするか」
うどんなら抵抗なく食べられそうな気がした。
少し寒くなってきたし、あんかけにでもして温まろう。
鍋を出して作りかけると、これから俺はどうやってこの少女を守っていけば良いか、俺に少女を守り切れる強さがあるのか。
不安な未来しか頭に浮かばなくて暗いため息を一つつくと、リビングから鈍い音がして慌てて向かった。