まだ閉じている瞼は安心してくれているようで、バタバタ動こうが一回も起きずに、眠り続けている。





誘拐して六時間が経った。




まさか自分が窃盗に加えて、誘拐の罪まで重ねてしまうとは。


その場の雰囲気に乗せられて体が動いたけど、後悔はしていなくて、目の前の少女の命を少しでも伸ばせたと満足している。





この少女が眠って四時間は経とうとしている。



もうそろそろ起きる頃だろうと、ご飯を作ることにした。




目が離れるし、もし起きて出て行ったら少女もまずいし俺もまずい。


念の為に扉の鍵を閉めて、キッチンに立った。