冷やされた水が喉を通ると、体の真ん中から指先にかけて染み渡っていくのが感じられた。



これが美味しいって感覚か。





おじさんたちの会話に耳を傾けることは一切なく、水の味を堪能し続けて、水がそろそろ温くなってくる頃。






「お嬢ちゃん、またね」




腕の付け根から指先までを真っ直ぐ天井に向けて、私にまた来ると言って出ていった。


また来るんだ。




あの二人は仲良しなのに、少しの時間会ってすぐに離れてしまうのが疑問だった。