優しい犯罪





「昨日の十時から十一時の間に、事件があった家の前は通られてませんか?」


「家で一日仕事をしていますし、その時間から仕事を始めるので外には出ないですね」


「そうですか。ではあなたの家の前を、いつもと違う車が通ったとか、不審な車を見たとかはないですか」


「仕事に集中してると外を見ないので…。でも外がうるさいとかはなかったですよ」


「そうですか。お時間取らせまして、すみませんでした。もし何か思い出したことがあれば、警察署にお電話ください。では」







思っていたより呆気なく、警察に聞かれることは最低限のことだった。



簡単に引き下がって俺の反応を見ているのか…。


ここで出しゃばりたくなかったけど、一つ気になることが。