舜くんの家に到着して、チャイムを鳴らすことなく電話をした。
出てくれるかな。
と、心配をしたのも束の間…ワンコールで出てくれた。
私の返信でも待ってたのかな、レベル。
そんな会いたかったのかな。
可愛すぎて今すぐ抱きしめたいんですけど、早く気づいて。
「仕事終わった?」
『舜くん、うちに来て』
「今?」
『会いたいの』
「準備したら行く〜」
『今すぐ』
「わがまま娘」
『舜くんが会いたいって言ったんじゃん。じゃ、もう帰ろう』
「帰ろうってまだ店にいるの?」
あ、やべ…
変なところで口が滑ってしまい、バレる寸前だった。
『うん』
「凛しかいないの?」
『私だけ』
「じゃ店行くわ」
『わかった』
「また着く頃、電話する〜」
『早く』
「もう出るから」
『早く』
「うるさ」
そう言って、舜くんとの電話が切れた。
最後のキレ気味な感じがよくわからないけど、とりあえず会えるなら何でもいいよね。
そろそろ、出てくるかな…
何て、ウキウキでいると玄関の電気がついて玄関が開いた。
喜んでくれるかな。
『舜くん!』
「は?なんでいんの?」
『じゃ帰るよ』
「無理」
『サプライズで会いにきた!』
「こんな時間までお店にいるはずがないもんな」
『バレてた?凛に会いたかった?』
「そこそこに」
『何それ。そこそこなら帰るわ。バイバイ〜』
「誘拐するから」
舜くんは私の肩に手を回し、私の意見を聞くことなく家に入れられた。
『お邪魔します』
出て行ったばかりの息子がすぐに帰ってきて驚いた様子でお母さんがリビングから出てきた。
「どうしたの?あれ、凛ちゃん?」
「目の前にいたから誘拐してきた」
「誘拐だなんて…会いにきてくれてたのね。ゆっくりしてってね」
『お邪魔します』

