「また、後日連絡するよ」




「はい、失礼します」




――……ピロン。




 電話を切って、目線を目の前の人物にただ空を見上げるように自然と向ける。




「本当に役立たずな娘だな。初めからそうすれば良いものを……手を煩わせやがる」




「貴方ッ……その言い方は……」





「お前は黙っていろ。俺があの場に行かなければ、話が無くなっていたかも知らないんだぞ!! 何故? どうして分からない? 黒鉄組は表向きは日本有数の黒鉄財閥として成功し、今では世界の裏社会とも繋がっているんだからな。誰もが狙っていたあの何を考えているか分からず手の内が読めない。あの若頭の心を掴もうと必死になっている奴が多い中、お前が心に止まったんだ。チャンスは逃すな、必ず掴め!!」





「まぁ姉さんは容姿だけは、本当にまともだから良かったね」





 血の繋がりがある実の姉に向かってどうして、そういう言葉が言えるのだろう。