―もっと、刺激的な恋を。―

山村健太、３７歳。
健太には、忘れられない女がいた。
川村夏海。
健太は、夏海のことを、いつまでも
忘れることが出来なかった。
愛していた。
愛していた。
たった１人の女のことを、健太は愛していた。
いつまでも忘れることができなかった。
恋焦がれていた。
本気で恋焦がれていた。
健太は、こんな気持ちになったのは、夏海が初めてだった。
好きやった。
好きやった。
３７歳になった今でも、夏海のことを
忘れられずに、光が丘海岸や、商店街。
思い出の場所を通るたびに、健太は、
夏海への恋心を幾度となく
思い出していた。
ある日の夏の夜。友達の達也と過去の話をしていた。
健太は、達也のとある発言で
顔を赤くした。
健太は、１７歳の夏、
夏海と初めてを経験した。
薄暗い部屋の中で夏海と、
触れ合った時、夏海の柔らかい肌に
触れた時、本当に幸せだと
健太は感じた。
好きな子と触れ合える喜び、幸せを、
健太は１７歳の時に知った。
健太は、今でも、夏海を忘れることが出来ずに、
空の上にいる夏海を想いながら、日々を
過ごしている。
愛媛県　A島の町並みは
寂れてきていた。
でも、健太の淡く切ない恋心は、
いつまでも変わらなかった。
空の上にいる夏海に、
健太は、恋をしていた。
いつまでも、愛していた。