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俺、関谷章はいつだってカースト上位に存在していた。幼少期から学生時代、社会人になってもその地位は揺るがず、いつだって俺は人生の勝ち組として存在していた。そんな俺の目の前に、一人の女性が現れた。
俺を見ても頬を染めることなく、こびを売ることもしない。すました顔で俺の話をやり過ごす。
何だ?
かまって欲しいだけなのか?
ツンデレ?
しかし、この嫌がようは……それが本心なのだとわかった。
鳥肌を摩りながら、こちらを蔑むように見つめてくる。
いいね。
面白い。
蒼紫の秘書だというこの女、白川菫花に興味が湧いた。
会議を終え、廊下を歩いていると、見知った後ろ姿を発見する。
白川菫花だ。
そうか、今日は蒼紫が来る日だったか。しかし近くに蒼紫の姿は無く、菫花が一人で歩いていた。
ラッキー。
俺は後ろから菫花に声を掛けた。


