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「副社長、本日の予定ですが……」
菫花は本日もテキパキと仕事をこなしてくれていた。
俺はそれを嬉しく思いながら見つめた。
「副社長、本日はこれにて仕事は終わりになりますが、どうされますか?」
「ああ……今日はもう、ゆっくりしよう」
菫花を秘書として迎え入れてから、一ヶ月が過ぎようとしていた。元々菫花は仕事をバリバリこなすキャリアウーマンだった。ブラック企業に就職してしまったばかりに、疲弊していたようだが仕事は好きなようだ。こうして俺の秘書となってからは、楽しそうに仕事をこなしている。まさかこんなに仕事が出来るなんて、俺としては嬉しい誤算だった。
楽しそうに仕事をする菫花を見ているのは嬉しいのだが、もう少し力を抜いて欲しいとも思う。
「菫花」
甘く名前を呼び、囁いても仕事中の菫花は俺になびかない。他の女ならすぐに頬を染め、その体を預けてくるが、そんなことはしてこない。
「はぁーー」
「副社長、どうされましたか?」
「俺は愛されているのだろうか……」
「は?」
「ものすごく心配になるよ」
女性に対しこのように思うのは、初めての事だ。自分が本当に愛されているのか確かめたくなるなんて。
「えっと……その……」


