若草東高校に入学して一週間が経過していた。
普通授業が開始され、女子たちの騒がしさも少しずつ収まりつつある春の日。
窓際の一番うしろという特等席を名字によって勝ち取った純は、今日もまた午後の眠気と戦っていた。
数学教師の声はまるで子守唄のようで心地よく、つい頭ががガックリとたれてしまいそうになるのを必死で押さえる。
重たく下がってくる瞼をどうにか開いて黒板の数式を見つめても全く頭には入ってこない。
これはもうだめだ。
少しでも眠らないと目が覚めることもないだろう。
諦めて教科書を開いて立てて置き、その内側で突っ伏した。
新しい本のインクの匂いと春の風に包まれて、意識はすっと遠のいていく。
「いつまで寝てるんだ」
トンッと肩を叩かれて飛び起きた瞬間「ごめんなさいっ」と声を引きつらせて言った。
しかし教卓に立っていた数学教師の姿はすでになく、生徒たちは好き勝手に休憩時間を謳歌していた。
普通授業が開始され、女子たちの騒がしさも少しずつ収まりつつある春の日。
窓際の一番うしろという特等席を名字によって勝ち取った純は、今日もまた午後の眠気と戦っていた。
数学教師の声はまるで子守唄のようで心地よく、つい頭ががガックリとたれてしまいそうになるのを必死で押さえる。
重たく下がってくる瞼をどうにか開いて黒板の数式を見つめても全く頭には入ってこない。
これはもうだめだ。
少しでも眠らないと目が覚めることもないだろう。
諦めて教科書を開いて立てて置き、その内側で突っ伏した。
新しい本のインクの匂いと春の風に包まれて、意識はすっと遠のいていく。
「いつまで寝てるんだ」
トンッと肩を叩かれて飛び起きた瞬間「ごめんなさいっ」と声を引きつらせて言った。
しかし教卓に立っていた数学教師の姿はすでになく、生徒たちは好き勝手に休憩時間を謳歌していた。



