放心状態のまま私はお母さんの車の後部座席に乗せられて
いつの間にかお父さんの家の前まで連れてこられていた
『…えっ?』
何でお父さんの家…?
運転席に座るお母さんとバックミラー越しに目が合った
『やっぱり笑はお父さんの所で暮らすのが
1番良いと思うの
お父さんも笑に1人暮らしさせたことは間違いだったって思ってるみたいだし
ごめんね…?』
何ソレ…
『何で勝手に決めるのよ…
私の気持ちは?
私がお父さんの所でどんなヒドイことをされたか
知ってる?
お母さんにとって…
“坂上笑”
って何?
おもちゃ?
散々私を好きな様に振り回して
私の気持ちは?
私にも心があるんだよ!!
もうほっといて!!』
私はお母さんの車から勢いよく飛び出した

