蜜月溺愛心中

また胸の中にモヤモヤが溜まっていく。清貴はまだ姫乃に抱き付かれているのだろうか。そう思うだけで、また涙が止まらなくなってしまう。

「うっ……あぁ……」

涙を拭いながら椿はクラゲを見つめる。ぼやける視界の中、ふわふわと浮かぶクラゲたちは宝石のように見えた。その時である。

「あれ?こんなところで女の子が一人?」

「泣いてるの?俺たちが慰めてあげよっか?」

話しかけられ、椿は振り返る。そこには二人組の男性が立っていた。二人はニヤニヤと笑い、椿の頰に触れた。突然見知らぬ人に触られたことに椿は恐怖を感じ、体が動けなくなってしまう。

「わ、私、他の人と来てて……」

そう言ったものの、男性二人は「置いて行かれたんでしょ?」と話をまともに聞かず、椿の肩や腕を掴んでクラゲコーナーから出ようとする。

「や、やめてください……」

椿はそう言いながら掴まれた腕を振り解こうとするものの、びくともしない。男性二人はそれを見てただニヤニヤと笑っている。