「それに、柚禾のおじいさんと約束したんだ。柚禾の成長を見守りながら、俺自身も今よりもっと柚禾を守れるように成長するって」


「そう……なの……?」


埜夜くんがわたしの執事になる前。


わたしのおじいちゃんから、埜夜くんにある条件が出されたらしい。


「柚禾が後継者として成長して、おじいさんが認めるまで……柚禾へ想いを伝えることは禁止されてた」


それと、埜夜くん自身も成長したとおじいちゃんが認めて、覚悟を決めたとき。


わたしにすべての想いを伝えていいって言われていたみたい。



「柚禾のおじいさんも、柚禾の成長ぶりを認めてた。俺がブラジルに行ったのも、柚禾のおじいさんからの最終テストみたいなものだったし。なんとかクリアして帰国できたから
よかったけど」


「そんな約束してたのも知らなかったよ」